惣菜管理はAIに。

テクノロジー

スーパーの総菜コーナー。仕事帰りによると割引になってラッキー!なんてことがありますね。

惣菜は利益率も高く、スーパーとしてもどんどん作って売っていきたいところです。しかし、いかんせん消費期限は当日なので売れなかった総菜は廃棄ロスとなり、そのロス率は平均10%と他商品(非食品1%、日用品4%)に比べ圧倒的な数値。まさにハイリスク・ハイリターンな商材です。

さらに、人が管理せざるを得ないので売れているものは追加で作るのか、売れ残っているものはどのタイミングで値引きをするのか。惣菜担当者は頭を悩ませているでしょう。

そこで、東急ストア(東京、神奈川を中心に首都圏で展開しているスーパー)は難しい総菜の値引き率の管理をAIが行うシステムの導入を決めました。店内製造を含めた400品の総菜で需要予測や自動発注だけでなく、店舗ごとに値引きシールの割引や貼るタイミングをAIが判断します。

図のように、人の判断によって追加製造やいつ、どれくらい割引するかを決めていたところをAIが担うことにより、廃棄ロス率減少に加え、売れる総菜も逃すことなく販売でき売上アップも期待できます。今まで、AIによる発注や管理は消費期限の比較的長い加工食品など在庫管理がしやすい商品で広まりつつありましたが、データ分析の進歩で精度が上がり総菜といった消費期限が短い商品でもAIが導入可能となりました。このシステムが上手く機能し、スーパーの売り上げに貢献できれば全国的にも広がりを見せていくのではないでしょうか。

また、スーパーマーケットを運営する株式会社トライアルカンパニーでは、AIとIoTを組み合わせ店舗運営の効率化を目指しています。

22年4月20日にトライアルGO脇田店(福岡県宮若市)をオープン。寿司・惣菜・弁当売り場カメラと電子棚札が連動し、売り場カメラとAIによる世界初の”自動値下げ”を実現。
弁当類の売れ行きと過去のデータをもとにAIが売れ残りを判断。自動的に値下げを行い、電子棚札の表示も変更される仕組みとなっています。商品に貼付されている値札はそのままでですが、バーコード情報が変更されているので、会計時には値下げが反映されています。

今までは従業員の経験で判断を行っていたところを、AIが判断してくれることで省人化、効率化を図ることができます。廃棄ロスを減らすことにもつながるでしょう。

その他店内天井にはAIカメラを設置し、商品棚の管理を行うなど、積極的に新しい技術を取り入れた最新型のスーパー・トライアルGO脇田店。
AIを駆使することで人件費を25%まで削減できたそうです。今後はさらに50%削減できるとしています。

AIが人の仕事を補助する事で、人件費削減、人員不足の解消、業務効率化を図ることができます。AIの活用により良く便利な社会になっていくでしょう。

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